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女性の活躍

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今、建設現場では女性の皆さんが活躍しています。
実際に活躍している皆さんから、現場の様子・やりがいなどを紹介します。

この仕事に就いたきっかけは?

京都出身で、絵を描くのが好きで美術系短大へ進学。染色、カメラ、工作など美術関係のことを複合的に勉強したのですが、その中で製図に興味を持ち、卒業後は店舗設計を行うデザイン会社に就職。結婚して静岡へ転居する予定があったので、設備関係の製図を描く設計の仕事なら全国どこでも仕事ができると思い、京都の設備工事の会社へ設計士として転職しました。結婚後、静岡に引っ越してきて、1996年に宮城設備へ入社しました。

宮城設備では、一般住宅から、マンションやビルなどのいわゆる“箱物(はこもの)”と呼ばれる物件などの設備工事を請け負っています。私は1996年入社と今では社歴も長く、現在では設計部部長として、一般住宅より難しい箱物の給排水衛生工事の設計管理を担当しています。

箱物の場合は、設備配管が各階に分かれ、とても複雑。たとえば、新築マンションの場合なら、台所、お風呂、お手洗い、洗面など設備が必要なところに配管していくのですが、それぞれの階の1戸ごとに配管していくルートを考える必要があります。特にお手洗いの場合は、下水管で詰まるらないようにしなければならないので、より注意が必要です。
施工する現場の人がわかりやすいように図面に配管の位置を記載しますが、給排水以外の配管や基礎などの状況によって調整が必要。現場管理も任されているので、現場を訪れ、都度、対応していきます。

また、同じく箱物の給排水設備の修理やメンテナンスも担当しています。普段は主に社内で図面を書いたり、材料の注文をしたりなど社内での作業の方が多いですね。

自分が描いた図面をもとに、職人さんが施工し、水が流れていく。建物の下なので、実際、目に見える場所ではありませんが、その様子を想像するとワクワクしますね。
また、設備配管の設計の仕事は、1回図面を描いて終わりではありません。ルートを変えることも多いので、なかなか簡単には終わりません。経験を積むうちに「次はこうできるかな」というアイデアも出てくるし、決して同じものはない。だから何年続けても飽きずに突き詰めることができるんです。喜びもあるし、責任もある。それが自分にとっては天職だと思える仕事だと思っています。

やる気と興味があれば、水道の配管設計の仕事は、最初は資格や経験がなくてもできる仕事だと思います。当社では、初めは一般住宅の設計からスタートしますが、全く経験がない人もいます。
また、教えてもらったことを素直に聞き入れ、それを活かせる人が向いているかなと思います。配管に問題があった時は、職人さんや現場の人たちと情報を持ち寄り、話し合い、解決策を見つける。いろいろな人の意見を聞く必要があります。

もちろん、資格はあった方がいいですね。私も2級管工事施工管理、給水装置工事主任技術者、消防設備士、下水道排水設備工事責任技術者の資格を持っていて、近いうちに1級管工事施工管理の資格を取得予定です。資格取得の費用は会社で負担してくれるし、奨励金も出ます。仕事をしているうちに、取っておいた方がいいかなと思う資格ができてくるので、少しずつ勉強して取っていくといいかもしません。責任者として、自分の名前が申請書などに記載されるので、それはやっぱり嬉しいですね。

宮城設備は女性も多く、子育て中の人も多いですね。保育園、学校等の用事で早退・遅刻する方もいて、融通はききやすいですね。
私はすでに子どもは大きいのですが、子どもが小さい頃は時々、職場に連れて来させてもらって、その横で仕事をさせてもらっていたこともありました。おかげで子ども達もこの業界に興味を持ち、それに近い業界に進んでいます。魅力を感じてもらえたみたいで、それもまた嬉しい部分ではあります。

何かをつくってみたい人におすすめの仕事だと思います。
私も最初は自分に合うと思ってこの仕事を始めたわけではありません。でもやっているうちに、描くこと、つくることにたくさんの喜びや楽しみが見つかるようになりました。仕事は楽しみながらやらないとつまらないと思います。興味があれば、仕事の幅も広がるので、ぜひこの業界に飛び込んでもらえたら嬉しいです。

(取材日:2022年7月)

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